「言葉を超えた対話」

重度の片麻痺、失語症で暴力的になってしまった方でした。

誰が介入しても、叩かれてしまう。入院中はなかなか難しかった様で、思うように回復しないまま家族の協力があり在宅へ。

ユマニチュードで学んだ関わり方を応用してリハビリ介入をしました。少しずつパーソナルスペースを近めに、上からのぞき込まずに、飛行機が着陸するかのような易しいタッチング・・・見る。触れる。話す。

バシンっっっ

すぐさま叩かれてしまいました。それでもめげずに関わりを持ちました。

来る日も来る日も叩かれましたが、少しずつ何か変わっている!

2か月程度かかわったころには、「バシンっ」のあとに何か申し訳なさそうな表情をされる。明らかに依然と違う。

段々と心を開いてこられ、なんだか心で会話しているような感覚。「衝動で叩いてしまうだけで悪気はないんよ。」そんな様に聞こえました。

それからは、とんとん拍子でリハビリが進みました。目に見えて何か日常生活動作が出来るようになることはありませんでしたが、大きく変わったことがあります。

それは歌を歌えるようになりました。

1フレーズだけですが、声が出る!はっきりとした言葉が出る!

最終的には、昔話【桃太郎】が言えるようになりました。その時には、10回叩かれていたのが、1回程度に減っていました。

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この記事を書いた人

株式会社SIMcover 代表取締役 樋口 翔
本人様が望む自宅での生活を全力サポートします‼親身になり家族のような関わりを通じて、本人様のやりたいことを叶えて行けたらと奮闘しております。 福祉の力で下関を盛り上げていきます‼