家族が集まる季節だからこそ知ってほしい「見守りケア」

12月は、クリスマスや年末年始など、家族が集まりやすい特別な季節です。
普段は離れて暮らすご家族が久しぶりに顔を合わせることで、
- 以前より元気がない?
- 歩く姿が少し不安定になった?
- 食欲が落ちてきている?
といった 細かな変化に気づく機会 にもなります。
でいご訪問看護リハビリステーションでは、ご家族の「気づき」こそが在宅生活の安心につながる 大切なケア だと考えています。
今回は、家族が集まる季節だからこそ知っておきたい「見守りケア」のポイント をわかりやすく解説します。
「見守りケア」とは?
見守りケアとは、専門的な医療行為ではなく、日常生活の中でご家族が気づける小さな変化を見逃さず、早めに対応するための習慣 です。
特に、以下のような変化は体調悪化のサインであることもあります。
- 歩き方がふらつく
- 食事量が減っている
- 水分摂取が少ない
- トイレの回数が変わった
- いつもよりぼーっとしている
- 会話の反応が鈍い
「心配しすぎかな?」と思うような変化でも、
実は 早期の異常に気づく大切なヒント になることがあります。
歩行・姿勢の変化に注目する
年末年始は外出や来客が増え、転倒リスクが高まる時期 でもあります。
ご家族が集まる場面で、次のポイントをチェックしてみましょう。
チェックポイント
- 歩くスピードが落ちていないか
→ 疲労、筋力低下、関節の痛みが原因のことがあります。 - 何もないところでつまずく
→ 足の筋力低下や認知機能の低下が隠れていることも。 - 椅子からの立ち上がりが大変そう
→ 下肢筋力が弱っているサインです。
訪問リハビリでは、こうした動作を確認し、必要なトレーニング方法や転倒を防ぐ環境づくり をサポートしています。
食事・水分の変化は見逃さない
冬は乾燥で喉が渇きにくく、「かくれ脱水」 が起こりやすい季節です。
また、食欲低下は体力低下や感染症リスクを高めます。
気をつけたいポイント
- 食事量がいつもより少ない
→ 嚥下機能の低下、消化器の不調、気分の変化などの可能性。 - 水分をほとんど飲んでいない
→ 冬でも脱水は起こります。誤嚥予防にも水分は大切です。 - 食後に咳き込みが増えていないか
→ 誤嚥性肺炎につながるサインです。
訪問看護では、飲み込みの状態を評価し、とろみや食事形態の調整などのアドバイス が可能です。
入浴・トイレ動作の「いつもと違う」に注意
寒い季節は、
- ヒートショック
- 脱水
- 排尿トラブル
が起こりやすい時期でもあります。特に 入浴時 は注意が必要です。
チェックポイント
- 入浴を面倒くさがる
→ 体調不良、関節の痛み、認知症初期症状の可能性。 - トイレの回数が増えた/減った
→ 脱水、感染症、薬の影響などが考えられます。
ご家族が気づいた変化は、そのまま流さずメモしておく と、看護師が状態を把握しやすくなり、早期対応につながります。
会話・表情・意欲の変化も大切なサイン
久しぶりに会う家族だからこそ、ふとした変化に気づくことがあります。
こんな変化はありませんか?
- 表情が乏しい/元気がない
→ うつ傾向、体調不良、認知機能低下の影響。 - 返事が遅い/会話がかみ合わない
→ 脱水、感染症、認知症初期症状、薬の影響など。 - 以前より興味がなくなっている
→ 心の変化や疲れのサインかもしれません。
家族の気づきは、その人の生活と健康を守るための 「最初の一歩」 です。
見守りケアで気づいたら、早めの相談を
気づいた変化をそのままにしておくと、
- 転倒
- 肺炎
- 脱水
- 感染症の重症化
につながることがあります。
でいご訪問看護リハビリステーションでは、ご家族からの相談や気づきも大切な情報 として看護計画に反映しています。
「こんな小さなことでも聞いていいのかな?」
と思うことでも、どうぞお気軽にご相談ください。
訪問看護・訪問リハビリでできるサポート
見守りケアで気づいた変化に対して、以下のような支援が可能です。
訪問看護
- バイタルチェック(血圧・脈・酸素・体温)
- 病状の観察
- 脱水・栄養状態のアセスメント
- 食事・水分方法のアドバイス
- 入浴動作の見守り・サポート
- 転倒リスク評価
- 日常生活動作(ADL)の確認
- 認知症ケア・コミュニケーション支援
- 服薬管理・薬の影響確認
訪問リハビリ
- 歩行練習
- 筋力トレーニング
- 姿勢改善
- 呼吸リハビリ
など、その方の生活に合わせたプログラム を行います。
まとめ|家族が集まる季節は、健康を見直すチャンス
年末年始は、普段気づきにくい変化に気づける 貴重なタイミング です。
- 歩行・姿勢の違和感
- 食事・水分の変化
- 入浴・トイレの様子
- 表情や会話の変化
- 疲れやすさ・意欲の低下
こうした 「ちょっとした変化」 を見逃さず、
気になったら早めに相談することで、大きなトラブルを防ぐことができます。
でいご訪問看護リハビリステーションは、
ご家族と一緒に在宅生活を支えるパートナー です。
大切な人との時間を、どうか安心して過ごせますように。
私たちは、これからも地域の皆さまの暮らしに寄り添い続けます。

