「競艇場より先に 〜行きたかった本当の目的地〜」

若い時から自営業で好き勝手してきた方で、病気になっても好き勝手やり家族に見放されてしまった方でした。

重度の片麻痺があり、大好きな競艇場まで歩いていけない、友人宅までお酒を飲みに行けない、スナックのママのところに歩いていけない…と。自分の体のことは全く気にせず、やりたいことを死ぬまでやると言って聞かない方でした。

「病気でも俺なら出来る、若い時からそうやってなんでもやってきた」

リハビリには、大真面目な方で自主トレも欠かさず、負荷の強い訓練もたくさん行いました。

重度の麻痺が無くなることはないので、出来ることは限られますが以前よりも出来ることが格段と増えました。

なんとか近くの友人宅やコンビニまでは、歩いていけるようになり主治医の先生にも驚かれましたが、「絶対に競艇に行く」とまだまだ聞かない様子でした。

歩いて行くのは、今後さらにどうリハビリしても難しく出来ない…

性格上どこに行くかわからないこともありましたが、家族や関係チームで話し合い電動カートを導入することにしました。

羽が生えたように生活範囲が増え、競艇場にいくのかと思ったら真っ先に向かったのは別れた家族や兄弟のところでした。

本当にやりたかったことは、「謝ること」好き勝手してきてすまんかったと謝りたかったとのことでした。

めちゃくちゃな人で、関わるチーム全員が大変でしたがやりたいことを応援してよかったねと最高の経験になりました。

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この記事を書いた人

株式会社SIMcover 代表取締役 樋口 翔
本人様が望む自宅での生活を全力サポートします‼親身になり家族のような関わりを通じて、本人様のやりたいことを叶えて行けたらと奮闘しております。 福祉の力で下関を盛り上げていきます‼

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